一足制という学校内での下履きと上履きの使い分けを廃止し、学校内でも学校外でも同じ靴を履く制度があります。
この一足制、東京の港区、中区、台東区の区立小学校・中学校などで導入実績があるようです。
この制度のメリットとデメリットまた、一足制を導入した学校の目的などを考察していきます。
ココがポイント
- 一足制の概要とは何かについての理解
- 一足制の導入に際して学校が考慮すべきメリットとデメリット
- 一足制を導入した学校の目的や動機
- 一足制が学校内の文化や環境に及ぼす影響
一足制のメリットとデメリット
- 一足制のメリット
- 一足制のデメリット
- 一足制の導入する学校の目的
一足制は、学校での下履きと上履きの使い分けを廃止し、学校外でも学校内でも同じ履物を履く制度を指します。
最近、東京の港区、中区、台東区の区立小学校・中学校などで導入実績があるようです。
一足制のメリット
一足制のメリットをあげてみます。
簡便さと効率性
一足制では、学校外でも学校内で同じ履物を履くため、下履きと上履きを切り替える手間が省かれます。これにより、学校内での移動がスムーズになり、下駄箱などを設置するスペースも削減できます。
清潔な環境の維持
一足制は、異なる履物を使い分けることから生じる履物の混乱や汚れを軽減します。その結果、学校内の清潔な環境を保ちやすくなります。
コスト削減:
学校や教育機関は、一足制の導入により、異なる履物を提供する必要がなくなるため、コストを削減できます。履物の交換や保守にかかる費用が減少します。
トラブルの減少
履物に関連する問題が発生しにくくなります。
迅速な避難
災害時などの緊急事態において、一足制は生徒や教職員が素早く避難するのに役立ちます。異なる履物の切り替え作業が不要なため、安全性が向上します。
参考:品川区議会
一足制のデメリット
一足制の導入にはデメリットも考慮されるべきです。
元々、下足文化というのは日本には馴染みが無いので、一部の人にとっては難しい変革であるかもしれません。
文化の変化
一足制の導入は、日本の学校文化の概念に変更を加えることを意味します。一部の人々にとっては、伝統を維持することの重要性があるため、変化に対する抵抗があるかもしれません。
衛生的でない
一足制では、履物を切り替えないため、特に、雨天時や外からの泥や汚れが床に付着しやすく校内が汚れやすいというデメリットがあります。また、トイレを下足にするかスリッパなどを設置するかという課題もあります。
社会的な格差
指定の履物でない場合、社会的な格差が生じます。
一足制の導入する学校の目的
この制度の導入により、従来の下履きと上履きの切り替えに伴う手間や管理の必要がなくなり、より便利で効率的な学校生活を提供することを目的としています。
一足制に反対派の意見
一足制に反対派の意見としては、デメリット同様、衛生的でないとか下駄箱を見て生徒の在学状況が把握できないとか、上履きの色で学年が判別できないなどがあります。
(参照:中野区教育委員会より)
一保護者としての私の意見ですが、私もどちらかと言うと反対です。
三者面談や授業参観など保護者のイベント時にスリッパを持参する必要が無いので、そういう面では利点ありますが、やっぱり掃除が大変そうだし、衛生的でないなというイメージです。
災害時などの避難する場合は、下履きとか上履きとか関係なくただ避難することを優先してほしいですし、一足制にしても、一足制じゃないにしても体育館では体育館シューズを履くと思うので、体育館シューズと上履きが同じものなら、下履きと上履きと1足ずつ用意すればいいので、それが一番良いんじゃないかなと思います。
一足制のメリットとデメリット:導入した学校の目的とは?についてまとめ
記事のポイントをまとめます。
- 一足制は、日本の学校文化において下履きと上履きの使い分けを廃止する制度
- 目的は、学校内での簡便さ、清潔さ、コスト削減、トラブル減少、均等性向上
- 一足制導入に反対意見も存在、文化的変化への懸念
- 新たな履物提供や衛生管理の課題
- 感染症拡散リスク増加の懸念
- 個性や自己表現への制約懸念
- 環境への影響や廃棄物増加への懸念
- 適応に時間がかかる可能性
- 一足制導入には文化的変化と調整が必要
- 衛生的管理と感染症対策が重要