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帝王切開レポ:手術から回復までのリアルな記録

2017年7月28日 ゆり

帝王切開 レポ

管理人のゆりです。

経験したことのない初めての出産はみんな不安や恐怖でいっぱいです。

それが帝王切開と決まったら…

普通分娩より痛いのかな…お腹ってどのくらい切るんだろう…トイレや食事は…赤ちゃんはいつ抱っこできる??

と分からないことだらけで余計に不安になりますよね。

私もそうでした。帝王切開のことを調べれば調べるほど不安になったり、安心したり。その繰り返し。

帝王切開での出産を控えたママたちのために、私の出産レポで帝王切開について詳しくお話していきます。理解を深めて出産に挑んでください。

帝王切開の手術の流れ、その後の経過、体験談、そして回復までのリアルなレポートです。

帝王切開の全体像を掴めると思います。参考にしてみてください。

ココがポイント

  1. 帝王切開の手術の流れとその詳細
  2. 手術後のリハビリやケアの方法
  3. 帝王切開を選択する理由や背景
  4. 帝王切開のリスクや注意点

帝王切開レポ:帝王切開の基礎知識

帝王切開 レポ

  • 帝王切開とは
  • 帝王切開で2人目を産むリスクは?:
  • 帝王切開はなぜカイザーと訳されるのか?
  • 帝王切開はなぜダメなのか?
  • 帝王切開は縦と横どっちが痛い?

帝王切開とは

帝王切開は、母体の腹部を切開して胎児を取り出す手術のことを指します。

通常の分娩が困難または危険である場合に行われる手術で、母体や胎児の安全を確保するための方法として用いられます。

帝王切開で2人目を産むリスクは?:

帝王切開後に再び妊娠・出産する場合、瘢痕部分の破裂や合併症のリスクが高まる可能性があります。

具体的なリスクには、前回の手術部位の瘢痕が弱くなっているため、強い陣痛や分娩の進行により瘢痕部分が破裂するリスク、感染のリスク、出血のリスクなどが考えられます。

再度の帝王切開の選択や、通常の分娩を選択する際の注意点など、医師との相談が必要です。

私の場合は、第3子までは大丈夫だと思うと先生に言われました。

実際、3回の帝王切開で出産をしています。

帝王切開はなぜカイザーと訳されるのか?

「カイザー」はドイツ語で「皇帝」を意味する言葉です。

他にも分離するとか切り分けるという意味もあるそうです。

このカイザーを日本語に訳すときに”帝王”と訳して「帝王切開」という言葉になったと考えられているそうです。

帝王切開はなぜダメなのか?

帝王切開で残念ねとか、帝王切開での出産はダメ!とか今時言う人いますか!?

ママと赤ちゃんが安全に生まれてきてくれるように医師の判断で帝王切開するわけですから、それがダメなわけありません。

ただ、帝王切開は手術なので、多少のリスクは伴います。

帝王切開後の回復期間が通常の分娩よりも長くなることや瘢痕が残ること、再度の妊娠・分娩時のリスクが高まることなど、様々な課題もあるということは承知しておいた方がいいかもしれませんね。

帝王切開は縦と横どっちが痛い?

帝王切開の傷跡は、縦にも横にも入れることができます。

どちらが痛いかは個人の体感や状況によるため一概には言えません。

緊急の場合や胎児の位置や大きさによっては縦の切開(腹縦切開)が選択されることもあります。

私は緊急ではありませんでしたが、縦切りでした。姉は緊急でしたが横切りでしたね。

ただ、瘢痕の跡は横切りの姉の方がすごくきれいです。

(第2子、第3子もその縦の線に合わせての切開でした。)

帝王切開レポ:私の出産

帝王切開 レポ 

  • 手術日前日
  • 手術日当日
  • 手術後1日目
  • 手術後2日目
  • 手術後3日目

詳しくお話していきます。

手術日前日

手術日前日の午後、旦那と2人で病院へ行きました。だいたいどこも予定帝王切開だと前日入院になるようです。(※第2子、第3子の病院は当日の朝入院でした。)

予定帝王切開は予定が立てれるので家族や旦那さんのスケジュールとも都合を付けれるのはメリットですね。

先生にエコーを見てもらい、相変わらずお腹の中の子は逆子で、入院が確定しました。

もしここで逆子が直っていれば、手術は中止ということになったようです。

旦那だけ私の実家に帰り、入院着に着替えて看護師さんに剃毛してもらい、シャワーをしました。

17時くらいには夕飯を食べ、NSTという胎児の心拍数を調べたり、子宮の収縮が始まっていないかどうかをモニターする検査をして、21時以降には絶飲食になりました。

いろいろ考えすぎるのも嫌だったので22時くらいには寝ました。

手術日当日

手術前

いよいよ手術日当日の朝。

早く目が覚めてトイレと洗面所へ。

トイレに入ろうとドアを開けたら…一人の ばけもん…女性が座っていました…

「ごめんなさい。」と言ってすぐドアを閉めたんですが…

その女性、点滴がたくさんつながれていて、腰も曲がっていて動きもすごくゆっくりで頭ボサボサで顔色も悪いし、何よりトイレの鍵あけっぱなし…

後から分かったことなんですが、この方、4000gの赤ちゃんを帝王切開で出産して術後3日目くらいだったみたいです。

ちょっと衝撃でした。

今、病気でもなんでもなくてピンピンしてるのに、手術後はあんな風に一気に病人風になってしまうんだろうか…とちょっと不安になりました。

病室で待っていると「午前中の診察が終わり次第手術になります。もし他の患者さんで緊急の場合があれば、そちらが優先となります。」と看護師さんから話があって、特にすることもなく、ただ時間だけが過ぎました。お腹も頭も空っぽでした。

「時間あるときにトイレ行ったり歯を磨いておいた方がいいよ。」と看護師さんに言われるがままに行動。

この後、手術後丸2日くらいはまともに自分で歯も磨けないので、歯を磨いておいたのは、本当によかったと後から思いました。

それから半身麻酔の為の注射の姿勢を練習しました。

半身麻酔の注射の時は思いっきり膝を抱えて顎も引いて背中を丸めるという姿勢になります。

お腹も大きいし、思いっきり体を丸めるのはけっこうきついです。

その後、最後のNST。もうこのお腹の中の心音も聞けなくなるんだと思うと何だか嬉しいようなさみしいような…

NSTの最中に予定より1時間早く旦那が来ました。

旦那も朝早く目が覚めたらしく、居ても立っても居られなかったみたいです。

2人で冗談なんか話して余裕ぶってみようと思ってもどうしてもお互い緊張はしていました。

12時半になって旦那だけ先生に呼ばれ、手術の同意書へサイン。

手術だからリスクはゼロじゃない、母体のことを考えて術後1年間は避妊すること、というような説明を受けたようです。

その間に私は手術着に着替えて、尿管をつけられました。

これがけっこう痛かったですね。看護師さんの腕が悪いんじゃないかと思いました。誰がつけても痛いんでしょうか。

麻酔を打ってから尿管を入れる病院もあるみたいですね。(※第2子、第3子の病院では麻酔をしてからだったので、痛さは感じなかったです)

あと、手術前に浣腸をする病院もあるみたいですが、私のとこはしなかったです。

絶飲食だし、術後何日間は正直便意もないです。

尿管をつけられた状態で、担架のまま手術室の方へ運ばれていきました。

いよいよです・・・

担架から一人の先生の顔が見え、「はい、がんばろうね〜。」とおっしゃったので「お願いしま〜す。」と元気よく言うつもりでしたが、自分でも驚くほど蚊の鳴くような小さな声でした。

最初に手術室の前室みたいなところで半身麻酔の注射を背中に打たれました。

半身麻酔の注射が痛い痛いと聞いていたから気構えていたけど、まぁ普通の注射の3倍くらいの痛みかな。思っていたほどではなかったです。

そしてそのまま手術台の方へ。だんだん麻酔が効いてきて思うように足が動かなくなってきました。

体の下に布みたいのが敷いてあって、その布ごと手術台の方へ6人掛かりで乗せられました。

手術台へ移ると医療ドラマでよくみるこういう光景が見えてきました。これがまた言い知れぬ恐怖心を煽ってきました。

手術室

麻酔が効きだしているのに手足がブルブル震えて顎がガクガクなっているのを感じました。

顔の部分だけ丸く穴が開いた布をかぶせられ、お腹から下は布がかかっていて私からは見えないようになっていました。

出産

赤ちゃんの足

先生が「これ冷たい?冷たくない?」とか言いながら麻酔の効き具合を確認。

旦那が手術室に入ってこないので不安になってきました。

私が出産した病院では帝王切開手術も旦那さんの立ち合いが許可されていました。

看護師さんに帝王切開でも立ち合う人のが多いよと聞いて、前日に旦那にも立ち合ってもらうことにしました。

でも、旦那がいない。話が急すぎてちゃんと病院に伝わってなかったんだろうかと不安になってきました。

そういえば、妊婦健診で3Dを見せてもらえるってときもタイミングを逃して旦那だけ赤ちゃんを見れなかったことがありました。

さすがに今回ばかりはタイミング逃したどころの騒ぎじゃないので看護師さんに「旦那は…いますか」とボソッと聞いたら、「来るよ〜。今から入ってもらうからね〜。」と言われ、安心しました。

たぶん言えば、撮影もOKだったと思います。うちは旦那にはもうただひたすら手を握っててもらいました。

そして、旦那が入ってきた時すでにもうお腹は切られていたみたいです。

ちょっとひっぱられるような感覚はありましたが、痛みは全く感じませんでした。

30分経ったくらいかな、「もうじき産まれるよー。」と看護師さんが言って、赤ちゃんが出てきました。

旦那からは見えたみたいですが、私からはまだ見えず…

「赤ちゃん横通るよ!こっちから見えるよ!」と看護師さんが教えてくれた方を見ると、髪ふさふさの小さな小さな赤ちゃんが看護師さんに抱かれて通って行きました。

赤ちゃんは産声もしっかりあげて、先生が「100点満点だ!」と。

手術はまだまだ続いています。胎盤出したりなんやかんややっているんだろうけれども何をしているかは全く分からず。ずんずんお腹を押されたり、引っ張られたりしているのはなんとなく分かりました。

長距離を走って横腹が痛いくらいの痛みは少しありました。

その間にきれいに拭いた赤ちゃんを連れて来てくれたので、恐る恐るほっぺを触ってみると、壊れてしまいそうな柔らかい薄い皮膚で、愛おしくて仕方がなくなりました。

そして無事手術が終わりました。

手術時間はだいたい1時間くらいでしょうか。赤ちゃんが生まれるまで30分、産まれてから30分って感じです。

担架のまま病室へ運ばれ、途中で母と父に対面し、なんだか病人っぽくて親は心配しそうだなと思いました。

手術後

手術が終わって、麻酔はまだ切れていなかったのですぐに痛みが襲ってくることはなかったです。

手術後2、3時間たってからんだん麻酔が切れ出し、少し痛くなりそうな気配がしてきました。

眠ってしまおうと1時間くらい寝ていたら、目が覚めるほどお腹がとんでもなく痛み出しました。

切った痛みなのか、後陣痛なのか初めての経験で分別がつかなかったです。

今思えば、切った痛みだったと思います。

一刻も早く座薬を打ってほしい。1分1秒でも早く痛み止めが効いてほしい。と人生で初めてナースコールを鳴らしました。

座薬の痛み止めを打ってもらってから少しは楽になりました。でもゼロではなく、少し楽になった程度。

これはきっと時間だけが解決してくれる!そう思って、それからずっと秒針だけを見ていました。

夜中の12時までがとてつもなく長く感じ、12時からは無の境地に達しました。でもそれも長くは続かず、ただひたすら痛かったです。

血栓予防のために足にマッサージ機をつけていたんですが、一定のリズムでずっとマッサージ機が動き続け、これがとんでもなく鈍い痛みをもたらし、術後、12時間つけていなければならないマッサージ機を10時間くらい経ったところではずしてもらいました。

この夜、赤ちゃんのことを考える余裕はありませんでした。人生史上一番長い夜でした…

手術後1日目

やっと、やっと朝がきた…

朝6時くらいにまた座薬の痛み止めを打ってもらいました。

痛み止めも打ちすぎては効果なくなってしまうんではないかと我慢していましたが、看護師さんに我慢する必要ないよと言われて、はやく薬に頼っておけばよかったと思いました。

この座薬を打ってもらってから、徐々に痛みがなくなってきました。

この日は赤ちゃんに会いに行けるわけでも、ご飯を食べれるわけでも無く、ぼーっとしていました。

たまに看護師さんが来ては、歯ブラシをさせてくれました。と言っても起きれもしないから、寝ながら歯を磨いて水をふくんでバァーっと口からこぼすだけ。それだけでも何だか気分は良くなりました。
カーテンを開けたり、テレビをつけたり、そんな仕組みがあることすら忘れていました。というか手が届かないし、動けないし。

看護師さんが赤ちゃんの写真を撮って持ってきてくれて、それがカメラ目線でガッツポーズしてるような写真だったので、なんだか励まされてる気がして少し元気に。

昨日までお腹の中にいた赤ちゃんが、もうお腹にはいなくて、今までで一番遠い距離にいて、なんだか不思議な気持ちと早く会いたいな〜って気持ちが高まってきました。

午後、先生が病室に来て、手術について説明してくれました。

逆子の原因はこれといって何かは分からないんだよね。目には見えない理由とか答えのないことってあるんだよね。

と言うので、正直私ももう逆子のことなんてどうでもよかったし、

「先生、私、元気な赤ちゃんに会えて、それだけで充分です。」

というベタなことを言ったら、

「そうだね。あなたのお産も立派なお産だったよ。」

キリッ

と先生も決め台詞のようなことを言って去って行きました。

そうか、私もお産をしたんだな。と実感が湧いてきました。

手術後はガスが出るまで絶飲食のため、この日は飲み物もごはんもなし。

歩くこともしませんでした。

(※ちなみに第2子、第3子の病院では帝王切開した次の日のお昼くらいにはもう歩行開始してました。)

手術後2日目

痛みはだんだん弱まってきていたけど、この日もずっと寝たきりでした。

度々、産褥ナプキンを換えに看護師さんが来てくれて、その時に体を右向きにしたり左向きにしたりした。自分の体がものすごく重く感じました。

それでも頑張って動かすと、「すごいよ。その調子ならもう明日には歩けるよ!」と看護師さんが言ってくれました。

旦那がやってきて、赤ちゃんのビデオを撮って病室のモニターで見せてくれたりしました。

早く自分の腕で抱っこしたい〜。

この日もガスが出なかったので飲み物もごはんもなし。

手術後3日目

お昼頃、手術後ずっと付けていた尿道カテーテルをはずしてもらい、歩いてみましょうと看護師さんが2人がサポートしてくれました。

それから点滴スタンドを支えにベッドから起き上がるだけで15分、そこから立ち上がるのにまた15分はかかりました。

立ち上がった瞬間、悪露がどろどろと出てきてビックリ。

どちらかというと歩行より起き上がる動作の方が辛く、歩行中もお腹が引っ張られているような感じで、いつか普通に歩けるようになるのだろうか、帝王切開で出産して普通に歩いてる人たちすげーと思いました。

でもそれも縫合したホッチキスを抜鈎(ばっこう)した手術後5日目以降はほぼ違和感なく歩けるように快復していきました。

廊下を歩いて念願の赤ちゃんとご対面しました!本物!めちゃくちゃうれしかったです。

同じく帝王切開で出産した姉が言っていた「赤ちゃん会いたさに痛いのも乗り切って歩けるようになるよ。」という言葉の意味が分かりました。

歩けるようになったので久々にシャワーもしました。

恐る恐るお腹の傷口にシャワーをあててみましたが、防水のテープが貼ってあってしみたりはしませんでした。

 

術後すぐからこういうテープを貼っておいたらよかったな…と今は後悔しています。

なぜなら傷口がきれいにふさがらなかったから…

この日の夜からガスも出て流動食開始。

久々に口にする食べ物は出汁と重湯だけでしたが、一口食べると頭からつま先まで一瞬で染み渡りました。

帝王切開出産レポまとめ

  1. 帝王切開は、腹部手術による出産方法である
  2. 通常の分娩が困難な場合に選択される
  3. 手術の適応には、胎児の異常、母体の健康問題、胎位の異常などがある
  4. 手術のリスクには、感染、出血、麻酔の合併症などが考えられる
  5. 手術後の回復期間は、通常の分娩よりも長くなることがある
  6. 帝王切開後の回復期間は個人差がある
  7. 帝王切開の手術痕は腹部に残る
  8. 帝王切開は母体や胎児の安全を考慮して選択される
  9. 帝王切開のお腹の切り方は縦と横がある

帝王切開どころか出産も初めての経験で不安や恐怖はもちろんありました。

私もいろいろ調べまくったし、人からたくさん話を聞いたりしました。でもそれが良かったですね。

いろんな情報、知識を入れておけて、覚悟もできたし、理解も深まったし。

「もし、帝王切開もできなかった昔だったらどうなってたんだろうね。」とたまに旦那が言います。

帝王切開怖いな〜、不安だな〜と思っているママさん、これだけは覚えておいてください。帝王切開は安全な出産の方法です。赤ちゃんにもママにもリスクを少なく、より早く元気な体に快復するために行う出産方法です。

帝王切開だからといって子どもを産んでないわけではもちろん無いし、みんな立派なお産をしています。赤ちゃんだってママだって一生懸命なことに変わりはないんです。

とは言え、痛みがゼロではもちろん無いです。でも必ず乗り越えれる痛みです。たくさんのママたちが乗り越えて来ました。あなたにも必ず乗り越えれます。

それに元気な赤ちゃんに出会えたらきっと痛みも吹っ飛びますよ。

そして出産という大きなイベントを目前にすると忘れがちですが、大事なのは産み方よりも産まれてくる子どもの育て方だということを忘れないでくださいね。

 

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